安田憲司著「近世の海難記録を読む─讃岐の中・西部船を中心に」

安田憲司著「近世の海難記録を読む─讃岐の中・西部船を中心に」
ISBN978-4-89492-197-9 C0021

定価 本体2000円+税
発行 ビレッジプレス

近世海運業の歴史を知りたいと思ったが、廻船に関する古文書類は地元に残っていなかった。

しかし海運関係史料の特性として各地の航路筋に残っていることがある。その大半は入船帳などで入津(港)船の船籍地、船主、船頭名程度だが、海難文書は1件毎に作成されるので、件数は少ないものの内容はくわしく、廻船の目的地、荷主、積荷物の種類、数量、廻船の大きさ、航海中の寄港地、荒天に遭遇した際の操船等の対応、海難救助後の作業、諸手続きが記録されている。

本書では、讃岐中西部廻船等の海難記録10件を選んで紹介した。難船、破船、水船、沈船、転覆、海外漂流の各種海難事故を取り上げた。

<目次>

はじめに 近世海運と海難対策
  第一章 幕府の浦高札
  第二章 海難防止策のあらまし
  第三章 本書収録の海難記録について

海難記録を読む
  第一章 塩飽船の海難記録から
   一 元禄5(1692)年、牛嶋の谷本源左衛門船
     伊勢沖から唐土へ漂流、翌年長崎へ送還 
   二 元禄7(1694)年、羽州・越後へ下る塩飽の御城米船
     能登・加賀沖にて4艘破船、死者20名
   三 宝永4(1707)年、牛嶋の六左衛門船
     豊後の御城米積んで塩飽笠嶋沖で水船に
  第二章 粟嶋船の難船記録から
   一 安永9(1780)年、大黒屋善助船
     庄内藩の御蔵米積んで能登沖から難船
   二 寛政4(1792)年、津軽米満載の高嶋屋権七船
     長州〜出雲沖で難船、出雲鷺浦へ辿り着く
  第三章 宇多津と伊吹嶋船の破船記録から
   一 正徳5(1715)年、宇多津の伊右衛門船
     越前の御城米を積み登り、備中六嶋沖へ沈む
   二 安永6(1777)年、秋田藩御用銅を積んだ伊吹嶋藤七船
     嵐で帆柱を伐り捨て、但馬今子浦へ漂着
  第四章 塩飽船頭乗り、大坂船の海難記録から
   一 天保2(1831)年、大坂小西船(仮船頭塩飽の正吉)
     蝦夷地から太平洋を漂流7ヶ月、奇跡の自力生還
  第五章 漁船の海難記録から
   一 寛政3(1791)年、尼崎浦で操業中の讃岐庄内、備中六嶋の網子、突然の嵐で16名還らず
   二 文政9(1826)年1月、高見嶋の飯蛸積み生船、強風のため備前大多府沖で転覆
  第六章 参考資料
   一 塩飽廻船の海難事故年表
   二 粟島廻船の海難記録一覧
   三 粟島沖船頭の海難記録
   四 水主死亡時に必要な「結縁手形」(引導手形)
     ―宝暦9(1759)年、粟嶋徳太夫船の場合―
販売価格 2,160円(税込)

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